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にいるときはいつもそう

透かされていたの

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透かされていたの

同じ大学で同じ講義を受けているという関係上、一緒にいる時間だけは必然的に悠人の方が長くなる。親密になりたいというのは単に過ごす時間の話だろうか。そうではなく、かつて二度キスしたことを指しているのだとしたら。
「……美咲がまだ子供だということを忘れるなよ」
「ああ、大人のキスは自分だけにしておけって?」
 嫉妬しているんだろうと言わんばかりの揶揄にカッとなるが、とっさに言い返せず、ただ顔が熱くなるのを感じながら睨むことしかできなかった。彼女を守るために釘を刺しただけで他意はなかったのに。もしかすると、心の片隅にそういう気持ちはあったのかもしれない。
「初めてだな、二週間も離ればなれになるのは」
 ふいに大地が遠い目をして、それまでとは違うひとりごとのような声音でぽつりと言った。考えてみれば確かにそうだ。彼と知り合ってからかれこれ七年以上になるが、ほぼ毎日というくらい会っているし、たまに会えないときがあってもせいぜい三日である。
 二週間は長い。
 この旅行が終わったあと三人の関係はどうなるのだろう。大地と美咲が兄妹の枠を超えて親密になるかもしれない。大地の悠人への関心が薄れてしまうかもしれない。美咲はもう悠人を必要としなくなるかもしれない。それどころか二人にとって邪魔なだけの存在になるかもしれない——。
「本当に、二週間も行くのか?」
「せいぜい寂しがるがいいさ」
 大地は頬杖をつき、形のいい唇にうっすらと挑発的な笑みをのせて言う。
 行かないでくれという心の叫びは見ろう。悠人のために予定を変更するなどありえない。そんなことは最初からわかっていたけれど。何も言い返せないまま、テーブルの上でこぶしを震わせながらうつむいていく。這座生我養我的山城。尋覓這些年少的時光。不是因為現實不好,只因為逝去的流年太璀璨。不管是傷心欲絕的記憶,還是懵懂含蓄的萌芽。
「泣くなよ」
 その声につられて顔を上げると、大地がシャープペンシルのノック部分をまっすぐ鼻先に向けてきた。
「帰ったら、おまえに一日つきあってやるからさ」
「えっ?」
 予想外の話に目を見開き、瞬かせる。
 これまでにも一日のあいだ一緒にいたことはあった。ハンググライダーの訓練に行ったときなどは、二日間ほぼ行動をともにしている。ただ、どれも大地が勝手に決めたことで悠人の希望ではない。もちろん決して嫌なわけではないのだが。
 つきあってやるよという物言いからすると、今回は単に一緒に過ごすだけでなく、悠人の希望
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